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こちらで掲載のコラムは、許志泉が『まぐまぐ!』 より、月二回発行している 【貴方に絶対役立つ東洋医学】 (ID:0000202590) のバックナンバーからの抜粋です。役立つ講座や中国旅行などのご案内もございます。東洋医学にご興味がある方はぜひご登録ください。( 場合によって一部加筆修正しています。)

≪目次≫

 

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    隔週刊【貴方に絶対役立つ東洋医学】(ID:00161831)
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┏  ≪第8号≫
┏┏         漢方は何に効くのか?
┏┏┏        私の漢方経験--症例集1
┏┏┏┏                発行者:医学博士 許志泉
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 一般的に、漢方は効くように見えるが、効きめが遅い、というイメージ

がほとんどです。だから、漢方が冷え性、未病、風邪などの軽い病態しか

治療できませんと思われがちです。

 実は、西洋医学の前に、あるいは100年前に、東洋医学(漢方治療)が主

流でした。そのときに、ほとんどの疾患は漢方で治療しました。

 現在では、西洋医学の本当にめざましい進歩が遂げています。簡便な

飲み薬、分かりやすい検査、治療などが現代人に受け入れやすいと思わ

れます。しかし、原因不明の疾患、体質虚弱、西洋薬の副作用、耐性菌の

出現、精神ストレスによる病態、人として相手をしない(病気しか見な

い)西洋医学臨床の人情のない診察などは西洋医学に不信感を持つ原因に

なることもあります。

 私の症例を挙げながら、漢方治療の有効性を皆さんにご提示いたします。

 症例1.動悸

 男性、23才(私の故郷の友達)。いつも心臓の動悸を自覚。手が心臓

の当たる胸に当てたら少し楽になるという。この症状に悩んでいます。

心電図、X線写真も異常ないと。以下のように様子だった。

 許:「汗をかく?」

 患者:「はい、言い忘れた。大変かく。ちょっと動いたら、すぐ汗をか

く。食事しても汗が大変かく」

 ...

 許:「分かった。この漢方を飲んだら良くなるよ」

 患者が処方箋をもって院内薬局に行った。しばらくしたら、診察室に戻

って来た。(通常患者さんが薬をもらって直接帰宅するはず)

 患者:「先生、これはものすごく安い。1週間分でただ1.8元(25円に相

当)だよ。ほんとうに効くの?」

 私が笑いながら、「効くよ、飲んでください。」

 一週間後、再診にきたら、「先生、うそのように効いた。もう動悸はし

ていない」ということでした。その後、何年後も発作がなかった。

 【考案】処方したのはただ二種類の漢方薬:桂枝、甘草(方剤名:桂枝

甘草湯)。当然安いわけです。でもなぜこの処方にしたかというと、動悸、

手が心臓の当たる胸に当てたら少し楽になることと、汗がポイントです。

また、舌の色も淡、水分がある、脈浮などを参考して、「桂枝甘草湯の証

(証拠)」と合致しているため、本当に大変効きました。西洋医学から見

れば、これは定型的な自律神経失調症です。その当時、患者は大学を卒業、

し、会社に入ったばかりで、仕事のストレス、大都市になれていない、結

婚の年齢にもなっている時期にあったことで、精神面の緊張による自律神

経失調になりました。この方剤は1800年前の漢朝の「傷寒雑病論」に載った

もので、まさにこの患者の症状を描いたようでした。

 この症例から、私は古代中国医学の経験の重要さがよく分かるようにな

りました。

 まだまだ面白い症例をご紹介いたします。

 次回は、「漢方は何に効くかの?--私の漢方経験--症例集2」を予定して

います。ご期待ください。